個人事業主・フリーランスの資金繰りの選択肢として、このブログでも度々紹介している「ファクタリング」。「請求書買取」と呼ばれることもありますが、どちらも同じ仕組みを指しています。
実際にペイトナーとラボルを利用したことがありますよ。
ただ、実際に使おうとすると、多くの人が「あれ?」と引っかかるポイントがあります。それが、請求書に記載した振込先口座の扱いです。
急いで現金化したい時には、審査落ちは時間ロスとなるので、事前に確認しておくのがおすすめです。
「フリーランス」と「個人事業主」の違いについては、「フリーランスと個人事業主の違いとは?わかりやすく解説」で詳しく!
ファクタリングを検討する前に知っておきたい「口座」の落とし穴
多くの方は、ファクタリングを想定せずに、いつも使っている自分名義の口座を請求書に記載して請求書を発行しているはずです。
請求書買取する時って、緊急のことが多いと思うから、急いでるのに審査落ちたら焦るよね。
ところが、すでに発行済みの請求書を買い取ってもらおうとしたとき、ファクタリング会社によっては「指定口座でない」ことを理由に買い取りを断られるケースがあります。
この違いを理解するには、「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」の違いを知っておくと分かりやすくなります。
2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの違い

- 2者間ファクタリング:利用者とファクタリング会社の2社間だけで契約します。取引先への通知は原則不要で、多くの場合、取引先はこれまでと同じ口座に支払い、利用者が受け取った後にファクタリング会社へ転送する、という流れになります。
- 3者間ファクタリング:利用者・取引先・ファクタリング会社の3社間で契約します。取引先の承諾を得るため、取引先がファクタリング会社の指定口座へ直接支払う運用になりやすく、請求書の振込先自体を変更する必要が出てきます。
ただし、「2者間だから絶対に口座は変わらない」とは言い切れません。
サービスによっては、自社の口座(収納代行用の口座など)を経由させる仕組みを取っているところもあるので、契約前に必ず確認しておく必要があります。
フリーランス向けファクタリング5社比較
| サービス名 | 手数料 | 最低買取金額 | 資金化スピード | 契約形態 | 口座の扱い | 屋号なしでも可 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ペイトナーファクタリング | 一律10% | 1万円〜(1万円未満は対象外) | 最短10分審査/最短即日 | 2者間 | 従来の口座のまま利用可能 | ○ |
| ラボル | 10%(2者間固定) | 1万円〜(1万円未満は対象外) | 最短30分審査/即日 | 2者間 | 従来の口座のまま利用可能 | ◯ |
| FREENANCE(フリーナンス) | 3〜10%(条件により変動) | 1万円〜(1万円未満は対象外) | 最短5分/当日16:30承認で当日振込 | 2者間 | 従来の口座or指定口座開設 | ○(屋号・ペンネーム可) |
| SoKuMo(ソクモ) | 1〜15% | 10万円〜(10万円未満は対象外) | 最短30分 | 2者間・3者間選択可 | 契約形態により変動? | 確認できず |
| のりかえPLUS | 5〜15%程度? | 30万円〜(30万円未満は買取不可) | 最短90分程度 | 2者間・3者間両対応 | 確認できず | 確認できず |
ペイトナーファクタリング
手数料は一律10%で、審査は最短10分、資金化は最短即日と、スピード重視の設計になっています。
買取金額は1万円からと、少額の請求書でも利用しやすくなっています。
いちばんの特徴は、取引先への通知が不要な2者間ファクタリングで、取引先はこれまでと同じ口座に支払い、利用者が受け取った後にペイトナーへ送金するという流れになっている点です。すでに発行済みの請求書(自分の通常口座を記載したもの)をそのまま使いやすいサービスと言えます。
屋号がなくても、本名のみで申込できるのも特徴です。
実際に利用したからわかる、「ペイトナー」のチェックポイントをまとめました↓
審査により通しやすくするために、申し込み前に、最新の銀行口座の明細書を提出するとよりスピーディーに。
月末など利用者が混み合う日は、入金まで数時間かかることもあるので、急ぎの場合は早めの申し込みが良いでしょう。
土日も対応してくれるのは本当にありがたい!ただし、土日だと、受取口座の銀行がメンテナンスなどで振込入金を受付できないこともあるので、要確認です。
請求書を発行する取引先が法人だとより審査に通りやすいです。
審査から入金まで早い時は、もう振り込まれたの?とこちらが驚くほどスピーディーです。
急いでいて、口座変更の手間をかけたくない場合に向いています。
取引先から入金があったらすぐに支払いすれば、信用も上がっていくと思われます!
【即日の資金化については、「個人事業主が月末に支払いできない時の対処法7選」・「フリーランスで急にお金が必要になった時、どうする?」も参考にしてください】
実際に使ってみた感想は、「ペイトナーファクタリングの評判は?審査落ちも経験した感想」にまとめています。
ラボル
手数料は2者間で10%固定。審査は最短30分、即日の資金化に対応しています。
買取金額は1万円から。1万円未満の請求書は買取してもらえないので注意しましょう。
こちらも2者間ファクタリングのみを扱っており、口座の扱いはペイトナーと似た流れで、従来の口座のまま利用できます。
注意したいのは、取引先が法人である請求書のみが買い取り対象という点です。
取引先が個人や個人事業主の場合は利用できないので、気をつけましょう。
数年前に利用した際は、ラボル指定の銀行口座を発行する必要がありましたが、2026年現在は、その必要は無くなったようです。
となると、ペイトナー同様、利率は高めだけどお急ぎの方にはお勧めできるかと思います!
実際に使ってみた感想は、「ラボル(labol)の評判は?請求書カード払いも調べてみた」にまとめています。
FREENANCE(フリーナンス)
クラウド会計システムのfreee株式会社が運営している、ファクタリングサービスです。
手数料は3〜10%とされていますが、利用条件によって変動するため、事前にお問い合わせまたは公式サイトでの確認をおすすめします。
資金化スピードは最短5分で、当日16:30までに承認されれば当日中に振込まれます。
買取金額は1万円からで、1万円未満の請求書は対象外です。
口座の扱いは少し特殊です。
請求書の振込先を自社の「フリーナンス口座」に指定していなくても即日払いの申込自体は可能ですが、その場合は取引先からの入金後、利用者自身でフリーナンス口座へ資金を移す一手間が発生します(一般的な2社間ファクタリングです)。
フリーナンス口座を開設し、その口座を発行する請求書に記載→取引先からの入金はフリーナンスへ直接支払われる形でファクタリングを利用すると、手数料が割引になります。
また、会計freeeと連携して請求書を自動取込する場合は、振込先をフリーナンス口座に設定していないと「口座不適合」エラーになり、そのままでは申込めません。
屋号やペンネームでの口座開設が可能な点、業務中の事故等を補償する「あんしん補償」が付帯している点も特徴です。
freeeの会計システムを利用している方は、請求書の管理画面にも「即日入金が可能!」という広告が表示されると思うので、そちらから申し込みするのが早いと思います。
実際に使ってみた感想は、「フリーナンス(FREENANCE)の評判|手数料は口座次第で変わる!?使ってみてわかったこと」にまとめています。
SoKuMo(ソクモ)
手数料は1〜15%と幅があり、審査は最短30分です。
2者間・3者間のどちらかを選べる点が他社と異なります。事前見積もりの際に、確認されると良いと思います。
AIによる審査を特徴として打ち出しており、審査通過率は平均60%と公表されています。
注意したいのは、買取金額が10万円からとなっている点です。
公式サイトに「買取金額は10万円〜1億円」と明記されており、他社の多くが1万円程度からの少額利用に対応しているのに対し、SoKuMoはある程度まとまった金額の請求書向けのサービスと言えます。
少額の請求書を売却したい場合は、他のサービスの方が向いていますね。
のりかえPLUS
のりかえPLUSは、他社ファクタリングからの「乗り換え」・手数料見直しに特化したサービスとして訴求されています。
通常の請求書買取にも対応しているとする情報もありますが、公式サイトの詳細を直接確認できなかったため、記事に含める場合は公開前に内容を再確認してください【要確認】。
買取不可条件として、見積金額が30万円未満の場合は利用できないことが分かっています。
他の4社が1万円〜10万円台から対応しているのに対し、のりかえPLUSはまとまった金額の請求書向けのサービスです。
少額の請求書を売却したい場合は、他の4社を検討する方が向いていますね。
逆に30万円以上の取引で他社を利用していたけど、手数料を安くしたい方には、無料査定だけでも試してみると良いですね。
「SoKuMo・のりかえPLUSのように、10万円以上のまとまった金額でも対応してもらいやすい会社を、この5社とは別にまとめて比較した記事も書いています。
「個人事業主ファクタリングおすすめ5社|10万円以上でも断られにくいのは?」もあわせてご覧ください。」
審査に不安がある方へ
「ファクタリング 審査甘い」「絶対に通る」といった言葉で検索する方も多いと思いますが、この言葉には少し注意が必要です。
ファクタリングは融資ではなく、あなたが持っている売掛金(請求書)そのものを審査対象にする仕組みです。
そのため、個人の信用情報よりも、取引先の信用力や請求書の実在性が重視される傾向があり、銀行融資などに比べると通りやすいと言われています。
ただし、これは「必ず誰でも通る」ということではありません。
「審査なし」「100%通る」「絶対に借りれる」を強く売りにしている業者は、むしろ注意が必要です。
次の章で詳しく説明しますね。
審査に落ちてしまったときの理由や対処法については、「ファクタリングの審査に通らない理由と対処法」で詳しく!
違法な業者・闇金に注意(給料ファクタリングとの違い)
ファクタリング(請求書買取)を調べていると、「ファクタリング 詐欺」「ファクタリング 闇金」「ファクタリング 悪徳業者」といった言葉もよく検索されています。
実際に、ファクタリングを装った違法な貸付けが問題になっているのも事実なので、ここで一度整理しておきます。
まず知っておきたいのが、この記事で紹介している「請求書・売掛金のファクタリング」と、「給料ファクタリング(給与ファクタリング)」は別物だという点です。
給料ファクタリングは、個人の給料そのものを買い取るという名目のサービスですが、実質的に高金利の違法な貸付け(闇金)にあたるとして、警察庁や消費者庁も注意を呼びかけています。
この記事で扱っているのは、あくまで事業者間の請求書・売掛金を対象にした、事業者向けのファクタリングです。
事業者向けのファクタリングであっても、次のような特徴がある業者には注意してください。
- 「審査なし」「絶対に通る」「誰でも通る」を強く前面に出している
- 手数料以外に、保証金や高額な手数料を別途要求してくる
- 支払いが遅れた場合の取り立てが、通常のビジネス上の連絡を超えて執拗・強引である
- 契約書を交付しない、内容の説明が不十分
不安な場合は、契約前に日本弁護士連合会や、中小企業庁・金融庁の相談窓口で確認することもできます。
※本セクションは一般的な注意点の紹介であり、法律相談の代わりにはなりません。個別の契約内容に不安がある場合は、弁護士等の専門家にご相談ください。
どのサービスを選ぶべきか
簡単にまとめてみましたので、参考になさってくださいね。
- とにかく急いでいて、口座変更の手間をかけたくない → ペイトナーファクタリング
実際に使った感想は「ペイトナーファクタリングの評判は?審査落ちも経験した感想」にまとめています - 取引先が法人で、少しでも手数料を抑えたい → ラボル(取引先が法人であることが条件)
実際に使った感想は「ラボル(labol)の評判は?請求書カード払いも調べてみた」にまとめました。 - freeeユーザーで、保険的な補償も欲しい → FREENANCE(フリーナンス)
実際に使ってみた感想は、「フリーナンス(FREENANCE)の評判|手数料は口座次第で変わる!?使ってみてわかったこと」にまとめました。 - 複数社の見積もりを比較して一番良い条件を選びたい → SoKuMo(ソクモ)なども含めて比較
- 数万円程度の少額の請求書を売却したい → ペイトナーファクタリング・ラボル・FREENANCE(フリーナンス)など1万円から対応しているサービスを選ぶ(SoKuMoは10万円から、のりかえPLUSは30万円からのため対象外)
- 他社ファクタリングを使っていて、手数料を見直したい(かつ30万円以上のまとまった請求書がある) → のりかえPLUS
【「フリーランスのファクタリング、即日入金できるのはどこ?」にもまとめています】
10万円以上のまとまった金額で、なるべく断られにくい会社を比較したい →
「個人事業主ファクタリングおすすめ5社|10万円以上でも断られにくいのは?」で、この5社とは別の5社(QuQuMo online・トップ・マネジメント・Easy factor・SoKuMo・のりかえPLUS)を比較しています
まとめ
ファクタリングを選ぶときは、手数料やスピードだけでなく、「今使っている請求書の口座がそのまま使えるか」も、実は見落とされがちな重要なポイントです。
特に、すでに発行済みの請求書を買い取ってもらいたい場合は、この点を先に確認しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
このブログ「フリメモ」では、フリーランスの資金繰りに関する情報を、実体験を交えながら発信しています。同じ状況にいる方の、次の一歩の参考になればうれしいです。